バイクのバッテリーの日常点検

バイクのバッテリーを積み替える時、メンテナンスフリーの製品を購入したから大丈夫。もう点検は必要ない、なんて誤解してもらっては困ります。バイクのバッテリーでメンテナンスフリーと呼ぶときは、極板にカルシウム合金を使用するなどの工夫によって、液減りを少なくするよう設計されているものを差しています。二重構造で液漏れはほとんど無い製品にしても、放置しておけば電気分解によって自然にバッテリー液は減少します。また、バッテリーそのものにも厳然として寿命があります。

専門的なメンテナンスはショップやスタンドで依頼すれば安心ですが、自分でもできる点検項目はぜひ実行しましょう。特にバイクのバッテリーの点検をさぼってエンジンがかからなくなった、などというのは「バイク乗りの恥」と考えましょう。といっても実はそれほど難しいことではありません。特に次の三つのポイントを最低1か月に1回でいいですからみてあげてください。

バイクのバッテリーがしっかりと固定されていますか?取り付け状態を見てみましょう。万一走行中に脱落、なんてことになったら大事故に繋がりかねません。前後左右に揺さぶってみてもグラつかなければOK。緩んでいたら増し締めをします。このときむきになって締めすぎないように注意しましょう。ねじ山が壊れたり、きつく締まり過ぎたりすると次回交換時にめんどうなことになりますよ。

バイクのバッテリーの端子部を見ます。緩んでいたらもちろんきちんと直します。さらに注意したいのが端子部の腐食や汚れです。硫酸鉛が腐食すると白い粉がふいたようになります。バッテリー劣化のほとんどがこの状態(サルフェーションというそうです)によって引き起こされるということですので、万一見つかったらケアします。ヤスリでていねいに磨いて落とすか、ぬるま湯で洗い流してもよいそうです。しかるのちに締め直します。

充電は完璧でしょうか。バイクのバッテリーが新しくても、充電が不十分ではスタートできません。セルモーターの回転がおかしいとき・警笛の音がよくない・指示器の点滅異常など、これらは大抵バッテリーの充電不足が原因です。あなたのバイクのバッテリーが開放型であれば液減りの状態もチェックしましょう。下がっていたら液を補充してあげましょう。こうしたちょっとした点検を月イチで行うだけでも、バイクのバッテリーは寿命をまっとうできるのです。それがトータルでのコスト削減にも繋がりますよ。