これはメンテナンス以前の問題なのですが、単純にライトの消し忘れなどでバイクのバッテリーがあがってしまった、という話をよく聞きますね。特に昼間点灯を励行しているライダーに多いミスではないでしょうか。乗らずに長期間ほったらかしにしていても、バッテリーが放電してしまうという現象が起きます。乗っていなくてもバイクのバッテリーは放電し続けているのです。やはり愛車はこまめにつきあってあげるのが長持ちの秘訣ではないでしょうか。
しかも、バイクのバッテリーはオーナーの乗りこなし方によっても寿命が変わってくるというから恐ろしいですね。もたもたノロノロと乗っていると、バッテリー消費が極端に上がってしまうというのです。べつに普段からカッ飛べというわけではなく、適切なギアアップ・ギアダウンを上手に使って無駄の無いエコな走りをキビキビ行っていればいいということです。つまりいわゆる「へたな人」ほどすぐバッテリーがあがってしまうということらしいですよ。ノークラッチのバイクでも同じことで、やたらに空ぶかしと急発進・急停車を繰り返しながら不適切な走行状態を続けていると、バイクのバッテリーは長持ちしません。
夜間の走行が多いオーナーは、どうしてもバッテリーのへたりが早くなります。雨の日の走行が多くなる地域や豪雪地帯でも同様です。これは電装品を酷使する関係上どうしてもやむをえない部分があって、オーナーの責任とは言えませんよね。逆に言えばこうした条件でのライディングを強いられるオーナーは、心してバイクのバッテリーをケアしていく必要があるでしょう。特に寒冷地での使用や冬場については、エンジンオイルが回りにくくなる関係上エンジンがかかりにくくなるわけです。これを始動させるためにより多くの電力が必要となり、バイクのバッテリーにも負担がかかるという図式です。
もうひとつ寒さで劣化するのが、バイクのバッテリーの内部で行われる化学反応の速度低下です。きちんと充電したはずなのにかかりが悪い、というような場合、この化学反応の鈍化によって効率が低下しているわけです。バッテリーの寿命が近づいている状態であれば、さらに効率は悪くなってきます。古いバッテリーですと、冬場しょっちゅうトラブルを起こすというケースに繋がるわけです。
スタンドなどではバイクのバッテリーの急速充電サービスなども行ってくれますが、あれははっきり言ってバッテリーの寿命を短くします。弱って来たなと思ったら、できるだけ適切な充電器を用いて補充電を行ってやるようにしましょう。長期間乗らないときは、思い切ってバイクのバッテリーを外しておくのも長持ちさせる秘訣です。マイナス端子を外しておくだけでもずいぶん違いますよ。